青海省のビール文化  ★★

 
穴場ではないが、
貴徳の黄河の河岸の公園を歩き疲れ、大きなチョルテンのある所についた.
入り口の前に売店があり缶ビールがあった、手に取ると冷たくない、冷たいのはないのかとおばさんに聞くと、その缶ビールを冷凍ボックスに入れておどけてみせた。
 
じゃあ、チョルテンを見物してからまた来るからそのままにしといてくれ、と言って見物に行ったが、5時過ぎていて門は閉まっていた。
 
しかたなく店に戻り、ぬるいビールを飲んだ。こんな夕日のあたる場所に置いてあるビールなんて誰が飲むんだとふてくされつつ。
 
その後近くの寺を見学してゆっくり大通りに出た、夕食をかねどこかで冷たいビールを飲み直そうと思い、いろいろ店をのぞいてビールがあるという一軒の店に入った。
 
「冰的啤酒」冷たいビールをくれ、というと冷たいのはないという、また冷たいビールは飲めないのか、少しイライラしてきた。
 
よく見ると、「扎啤」と書いた紙が貼ってある。ジョキ型生ビールのことだ。あれをくれ。
 
蘭州あたりの食堂にはよくある、ジョッキの形をしたペットボトルに入ったビールだ、なぜかこれは必ず冷やし過ぎくらい冷やしたものを出すことになっている、量は1リットルくらい、一人で飲むには少し多いが冷たいことに越したことはない。
 
扎啤はジョッキに入れた生ビールを意味するはずだが、どこかのメーカーがジョッキ型のビールを思いついたらしい、もうずいぶん前からある。
 
お姉さんがお茶を運んでくる、ビールを飲むのにお茶はいらないよ、コップをくれというと、白酒用のぐい飲み程度の大きさのガラスコップを持ってきた。
こんなものでちびちびビールが飲めるか、少し切れそうになってきた。
 
さっき持ってきたお茶を入れた紙コップだ、あれを持ってきてくれ。お姉さんには通じない、
 
振り向くと坊主が二人めしをくっている、そこまで行き茶の入った紙コップをさし、これだこれだとわめく。
 
やっと冷たいビールにありつけた、少し切れてしまったが。
後ろの坊主は大喜び、わめく私の行動を見てケラケラ笑っていた、お前はグーだと親指を立てて出て行った。
 
うけたけどうれしいようなはずかしいような、しかしなんとか冷たいビールは飲めた、西寧についてから4日目だ。
 
なぜか青海省で冷たいビールにありつくには骨が折れる。
ただし高いホテルの食堂にはきちんとある。安ホテルをめぐる私には手に入れるのはなかなか難しい。
 
中国の酒、白酒、老酒、紹興酒などはみんな常温で飲む、そのせいで酒はみんな常温で飲むものだと思っている節がある。日本人は酒類は冷やすか温めるかしないと飲まない。
 
しかし、冷たいビールがある店にもかかわらず、常温のビールを注文するやつは結構いるのだ。体にいいからだろうか、古くからの中国の教えはそうなっているみたいだ。
この食べ物は体が冷えるとかあったまるとかよく聞く。
 
最近読んだサイトの記事に、北京のお年寄りは世界トップクラスの寿命を持つ日本人に負けないくらい長生きだというのがあった、ほんとうだろうか、だとすると冷たいビールなどを暑いからといってガブガブ飲むのは健康に悪いのかもしれない、どうなんだろう。

最近中国人の書き込みを引用したサイトの記事を読んだら、
日本に旅行して店で常温のビールをたのむのは骨が折れるというのがあった。
 
 
ん‥‥?!
 
 
そう言われるとなあ、プラマイ0ってとこだろうか。しかしビールはアルコールを楽しむというより、冷たいアルコールの入った水でのどを潤すことが第一の目的だろう。てわけで-2
 
 
もし中国の食堂に入ってビールがなくてがっかりした時は、店員に近くの売店を教えてもらい、そこから買ってきて飲んでもいいかと聞くといい。まずもんくは言わない、ただしぬるいけれど。清真(イスラム教)の店は無理。
 

同仁から夏河の道(甘加草原)  ☆☆☆☆

 
同仁から夏河までは車で約2時間、その中間あたりに瓜什则寺がある、そこから夏河寄りに20分くらいとても美しい緑の絨毯の中を道が続いている。
 
昨日行った道をまたタクシーを拾い瓜什则寺まで行く、少し寺を見学してから車を夏河方向に。
 
瓜什则寺の町は食堂もけっこうあり小さいながらにぎやかだ。寺はまあまあ。

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少し標高が上がり草だけの草原になる。きれいだ。
来るときにめぼしをつけておいた場所に車を停めてもらい撮影。そして動画も撮る。
しかしあまりうまく撮れなかった。今回の旅のメインだったのにたっぷり撮ってくるつもりが、うまくいかなかった。
 

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5年くらい前この道を通ったことがあるがその時は丘にもっと高低差があったように思うけれど、道はよく整っている、コースを変えて作り直したのだろうか。
 
アムドにはこんな風景がいたるところにある、その中を道が続きバスや車の窓から楽しめる、しかしここは他の場所とは少し違っているように思う。それは、
 
・続く小高い丘がなだらかで心地よく、ほどよい長さで続く。
・車の窓から見る風景の高さがちょうどいい、これがポイント。
 
ただし夏でなければこの風景は見られない、草がないとただの荒れ地だ。
 
しかしこのあたりの夏は雨季、ただし1日降り続いくということはほとんどなくそんなに強い雨は降らない、2、3時間でだいたいやむ。
折りたたみ傘は必需品、フード付きのウインドブレーカーも。
 
ガイドブックなどにある桑科草原は夏河の反対方向にある、今回は行く時間がなかったので比べられないが、こっちのほうがいいように思う。馬には乗れないが。
 

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エーデルワイスが咲いていた、じつは初めて見た。
サウンド・オブ・ミュージックジュリー・アンドリュースの影響で、もすごく美しい花だと想像していたが、これだったか。
この花は「うすゆきそう」という和名がある、この名の方がふさわしいように思う。
 
指が写ってますが…。
 

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こんな所が大好きだ、少し甘いかもしれなが満点!  パチパチパチ!
にしようと思ったが、美しい草原はアムドやカムにはいくらでもある、その後のために+4 にしておく。
 

🔴ここを楽しむための2つの方法
1、同仁からタクシーをチャーターして、甘加草原、八角城、白石崖寺とまわり、夏河に着く、ゆっくり見学しても半日くらいでたどり着ける。夏河から同仁でも同じ。
 
2、夏河からタクシーをチャーターして行く。
まず、夏河のバスステーションの付近にある朝食専門の店で昼飯用に包子や油条を、商店で飲み物やお菓子などを買い込む。
1時間くらいで着く八角城をまず見物、その後白石崖寺を見学。大通りに戻って少し行くと甘加草原が現れる、20分ほどで瓜什则寺。
Uターンして、来た時にめぼしをつけておいた場所に停車してもらい、草原の真ん中に座り昼メシ。(休めそうな所は動画のタルチョの丘と遊牧民のテントが散らばる草原の二か所)ゆっくり楽しんで夏河まで戻る。
というのはどうだろう。
ただし座るためのシートは必要。それと遊牧民のテントにはかならず犬がいるらしいので近かづくかないほうがいい。
最低でも300元は取られると思うが三人くらいで行けばなんとかなる。
ヒッチハイクのみと言うのは少し苦しいかも。
 
夏河→同仁のバスは朝一台だけ、逆も同じだと思う。

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白石崖寺(夏河)  ☆☆☆☆

 
八角城で降りたタクシーを、あとは徒歩で行くからいいと言って帰らせた。運転手はけげんな顔をするが…。
  

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八角城からは曲がりくねってはいるが一本道、美しい緑の絨毯の中に丸く囲われた寺を目指してゆっくり歩き出す、のどかな畑の続く道を。

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しかし少しあまかったかもしれない、寺まではゆるやかな上りが続く、ここは標高3000m以上、だんだん足取りが重くなる、通る車もない。
 
途中で道端に腰掛け、八角城の売店で買ったお菓子を食べた。
 
がんばって歩いて行くと寺が見えてきた、なかなかきれいだが、登る道に電線がはられていて寺の景色をじゃまする、その上寺の横にスマホ用の鉄塔らしきものが立っている、道から見ると両方ともびったり風景の中心にあり美しい写真は望めない。

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もし美しい寺の全景を撮りたければ、道を外れて右か左に相当歩かないとベストポイントはないだろう、しかしもう疲れていてきれいな写真の撮影はあきらめた。
 

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 やっと寺の入り口に着く、よっこいしょという感じで手前の草に腰を下ろしシートをひいて休んだ、お菓子の残りとポットのコーヒーを飲んで少し まどろむ。
 

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寺の左手には小さな村がある、村で何か工事をしているようでトラックが通る、僧の乗った車が一台、そしてバイクに乗ったカップルが寺を訪ねて来た、観光客らしい。そのくらいしか通らない。またまどろむ
 
やっと起き出し寺に歩いて行く、僧が車を洗っていた。
意外や小ぎれいな食堂があった、でも店員も客もいない。
 
旅行中少し歩きすぎたせいかなんだかあまり見物する気がおきない。
 
コルラするマニ車の道はある、お堂もいくつも並んでいる、しかしこの寺は斜面に建っている、どこに行くにも疲れる、見学はやめた。
 
帰り道、乗せてくれそうな車は寺にはない、八角城までまた歩く。
その後バイクのカップルはいつまでたっても戻ってこなかった、もしかすると見学するに値する寺だったのかもしれない、見物省略は失敗だったかも。
 
この寺の裏に一人の僧が岩山にこもって修行していると聞いた、それでものぞいているのだろうか。
 
 旅行後「白石崖寺」で検索してみると、中国人の旅行記などがあり、寺の後ろの岩山がとぎれたあたりに川が流れていて、小さなチョルテンやほこら、岩のトンネルなどがありなかなかきれいでおもしろそうだ、失敗した。
 
 
美しい岩山を見つけるとすぐに寺を立てたくなるチベタン、そんなふうな寺が青海省にはいくつかある。
ここもその一つ、寺の名前通りの白い岩山が寺の後ろにそびえている。美しくもあるが少しこわく感じる。

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山の向こう側には何があるのだろう、寺の奥の方まで道は続き岩山を超えてまだ続いているようにも思える。
 

やっと八角城にたどり着く。観光客が来るようになってけっこう車やバイクに客を乗せてかせいでいるのか、どこからともなくオヤジがバイクで現れた。
 
バイクの後ろに乗れってことか。オヤジの後ろはやだなあ、車がないかなと探すが見当たらない。
 
あきらめてオヤジの体に抱きつく、しかし拒否されてしまった。
なんだよこっちだってがまんしてんだぞ、などと思いつつシートについてるつかみにくいひもを握って出発。大きな通りの入り口まで20分ほど走った。
 
そこに1時間ほど立っていると、新車のSUVに乗った親切なチベット人が拾ってくれ夏河まで戻った。
 
やはりこの寺は美しい、緑の斜面にま~るい城壁、その中の建物のたたずまい。どうしても電線がじゃまだ! こんな所こそ電線を地中に埋めるべきだ。

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寺の全景は美しい+2  白い岩山も含めて周りの風景も行く道もきれいだ+1  風景全体が静寂につつまれていて気持ちがいい+1  合計+4  (16年7月)