観光地を目指す貴徳  ☆

 
約束通り8時にタクシーに乗り李家峡を出発。
昨日南宗寺に行った道の途中に貴徳方面という看板があった、この道を行けば近そうだと思ったが…。
昨日も通ったチェクポイントに着く、公安のお姉さんが運転手にいろいろ説明している。
 
話し終えた運転手が紙に書いてくれる、この道は観光専用で普通に通行として貴徳に行くことはできないのだと。よく意味がわからないがあきらめるしかない。
 
どうやって行こうかと考えていると、運転手が北岸の道を行くがそれでいいかと聞いてくる、もちろん、よかった、そういう行き方があったか。
 
道を戻り脇道に入りしばらく行くと夏琼寺という標識があった。
ここ行ったことあるかと聞くから、二日前に行ったと答えると。へえ~と、変な所ばかり行く変なオヤジだって顔をされる。
 
そのうち見たような道になった、気がつくと夏琼寺のチョルテンの所に着いた、どうなっているんだ。
つまり夏琼寺に登って行く道は二本あり、両方向から行けるわけだ。そしてチョルテンの所でつながる。そしてここが車を拾う場所にもなっていた。
 
そしてきのう二日前と同じ道を下る。
途中の町で後ろに三人乗せ、運ちゃんは一生懸命かせぐ。
 

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段々畑が続く美しい緑の大地の合間にこういう茶色い山がポコポコと現れる。
 
貴徳のバスターミナルに着く、200元というから50元プラスしようとしたら受けとらない。帰途また途中の町で客を拾いながら行くから大丈夫だという。
中国にもこんな運転手がいたのだ。この男の爪の垢を煎じて漢族の運転手に飲ましてやりたい。

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いい感じの運転手、日本のどこかにいる誰かに似ている。チベット人と日本人は似ているが、この辺はモンゴルの血が入っているせいかもっとよく似ている。もう少し南カムに行くとやや彫が深くなる。
 
貴徳の町は道一本、のはずだったが、町が長くなっていてそこにたくさんの住宅と何軒ものホテルができていた、こんなにホテルを造って来る人がいるのだろうか。
 
バスターミナル周辺の安いホテルは外国人おことわりだ、一本道を1キロほど行った町はずれの温泉賓館に行ってみる。
外国人OKだが、パスポートをコピーしてそれを台帳とともに保存しないといけないらしい。

あれを見てコピーが故障中なのとカウンターのおねいさんが言う。隣のホテルなら泊まれると言う。
 
行ってみるが、隣といっても林がずっと続いていて荷物を引いて200メートルほど歩く。ちょっと大袈裟な作りの新しいホテルだ。きっと同じ経営者だろう、コピーが壊れてることにして泊まらせたかんじだ。

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部屋にていねいに書いてあるにもかかわらず、入力してもつながらない。

 
翌日町を午後遅く散歩した。温泉賓館向かいから細い道に入ると黄河に沿った公園というか緑地帯になっている、バスターミナルの裏あたりまで続くからかなり長い。
そしてこの公園のメインは金色のバカでかいマニ車、香格里垃にもあるらしいが…。
 
マニ車までかなりある。やっとたどり着いたというのに、5時過ぎていて中に入れない。
なんだよ宗教を商売にするなよなと思ったが、ラサでも日本の京都でもお寺はお金を取っていたな。
 

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数年前にはなかった「中華福運輪」と名付けたらしい、ちょっとね。
 

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ここでは黄河も普通の川、でもきれいだ。

 

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こじんまりとした寺。

 

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まさかこんな所でシンデレラの馬車に会えるとは、あったな日本の昔の観光地にも雰囲気ぶち壊しの妙なものが。

 
このバカでかいマニ車、その向かいにある寺、道教の寺院か昔の政府の建物玉皇閣、公園、黄河の舟遊び、そしてくる途中道から見えた結構きれいな湿原千姿湖湿地公園。てところで観光客を狙っていそうだ。西寧から日帰りもできるし、バスもたくさんあるし。いまどきの中国人はマイカーか。

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西寧行きのバスは30分に一台のわりで出ている。
 
西寧へはバスが頻発しているからここも時間調整や高地順応に使える。アムドの旅を終え、飛行機や列車がまにあうのであれば、ここに泊まって翌日西寧から帰国という手もある。
西寧よりは面白いし。うまく温泉賓館に泊まれれば、バスタブに温泉をためてゆっくり体を休められる、ただし熱いので注意。
 
 
マニ車は回せなかったが遠目に結構きれいだったから+1、あとは興味がなくて採点なし、合計+1 (16年7月)