甲居蔵寨の民宿(丹巴)  ☆☆☆

 
丹巴には特に興味がなかった、なぜならたくさんの人が行っているし美しい写真もたくさん公開されている。
しかしairbnbのサイトを見ていたら、丹巴の蔵族の民宿らしき家が載っていた。民泊サイトなのになぜか民宿。
 
これは面白そうだ、一度チベット人の家に泊まってみたいし、安いし。というわけで1363円で予約した。
 
しかし今日は予約した日より1日早い、2泊させてくれないかなあと思いた訪ねてみる、しかしairbnbが示した地図は全く違う所だった。なぜか住所の記載はない。
 
地図は町の外れあたりを示している、こんなところにあるのかと思いつつ荷物を引いて行ってみたが、やはりそれらしきものはない。
 
疲れたのでちょうど新築で安めの外国人OKのホテルがあったのでそこに泊まった。
 
丹巴の町は思っていたものと全く違っていた、美しい山と川、そこにたたずむ蔵族の家、そして静かな町並み、のはずが…。
メインのいくつか入り組んだ川に沿った細い町並みは、20年くらい前の少しギョッとする中国だった。
カムはどこも建て直し工事中だというのに、道が狭すぎて新しく建てかえるのが困難なんだろう。町の外れあたりにはバンバン新しい建物が建っていた。
 
 
翌日、民宿の予約の紙をカウンターのおねいさんに見せると、そこまで車で送ってくれるという、しかもタダで、なんて親切なんだろうと思って車に乗ったが、甘かった。
 
町の中心まで行くと違う車の男が来て100元だと言う、高いといっても他に方法がわからない、なにせ場所が不明だ、しかたなく乗る。
 
運転手はチャーチューとかいってる、やっとわかっ甲居蔵寨のことだ、チアチューツァンツァイかと聞くとそうだと答えた。
 
民宿は町ではなく甲居蔵寨地区にあったのだ。
 
町から川に沿ってしばらく北に向かって行き、左折して山の斜面を登る。その家は一番高い所あたりにあった。
 

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若い男が迎える、運転手に100元払うと男が出租汽车は高い、今日は特に高いといっていた、ってことは私はいいカモ。
 
しかしこの地区に入るには50元くらい取られるはずだが、取られなかったからまあいいか。
 
 
写真通りの家だった少し古いが。この村特有の色で塗られた家、あまりきれいとはいえないチベット風の部屋、シャワーはなし、ボットン便所、ガがいる。
まだ午前中だ、男のお父さんが香を焚いてお祈りし法螺貝を吹く、どうして法螺貝なんだろう、そもそもどこからこんな山奥に持ってくるんだ。
 
家の周りを散歩する、第3見学台があった、もう少し後ろの斜面を登ってそこから村を望む、とてもきれいだ。
中国一美しい村ということだが、家々ももちろん美しいが、家の立つ斜面とその向かいの山との組み合わせが美しいのだとわかった。
しかしなぜ向かい側の斜面には家がないのだろう。
 

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でもこんな山を見ながら毎日暮らしたいという気持ちはよくわかる。
 
見学台から望む家々にどうやって行くんだろうと思うが、それぞれきちんと舗装された道ができていて車で行けるようになっている。
 
この村は本当に観光地として保存管理されている。世界的に有名になって何年も経つのだから当然ではあるが、中国とは思えない気の使い用だ。
食堂はない、商店もない、ゴミもない、チベットの民家ではない建物もない。きれいに道が整備されている、この地区に来るには検問所を通らないとならない。
 
ここはすごい斜面に立っているから、散歩してもすぐに疲れてしまう。標高2374m。
見学はひかえめにしておいた。
 
 
午後は近くの温泉に出かけ、夕方戻って来た。いつの間にか客が増えていた。
 
夕食は中庭にテーブルを二つ、私は成都から来たご夫婦と一緒、もう一つには中国人の若者が8人。
おじいさんの出してくれた青稞酒が飲みやすくて美味しく、けっこう盛り上がってしまった。

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おばあさんの作ってくれた料理。野菜中心、素朴で美味しい。
 
家が美しくそれを包み込むような自然が気持ちいい、それしかない。+3  
(17年7月)
 
 
屋上から村を見ていて、ふと気づくと目の前にある家がとてもいい感じだ、下りて行ってみる。
 
そこのオヤジにのぞいてもいいかと聞くとにこにこしている。勝手にいろいろ見て回る。
どの部屋もトイレシャワーテレビ付き、できたばかりできれいだ、その上向かいの山に面していてどの部屋の窓からも美しい風景が望める。
どこの家にも宿があるが、泊まる部屋の窓から見る景色をさえぎるものがない所は少ない。

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民宿ではなく簡素なホテルと言う感じだが。隣の家が客を見込んで家の前の土地に建てたみたいだ。今度来ることがあったらここにしようと思った。

 甲居印象 tel:18980691927
 
この地区に入ると検問所のすぐそばに旅客センターがある、とびこみでそこに行っても民宿を紹介してくれそうだ。